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研究・活動報告

2021/12/16

 

「笹川研究員らは妊婦の胎盤でsFLT1遺伝子発現に働く
低酸素関連転写因子の一部を明らかにしました。」

 

  ヒト胎盤の栄養膜細胞(トロホブラスト)では、低酸素によりsFLT1タンパクが誘導され、それが妊娠高血圧腎症(以前の言い方では妊娠中毒症)の重要な誘因の一つであることが知られています。その際に働く転写因子として、HIF2aが作用することを医学生理学研究所では明らかにしてきましたが(Sasagawa et al. Scientific Reports 2018)、HIF2 aと共同で働くタンパクについては、不明でした。今回、笹川研究員らは東京大学病院の研究グループと共同でそのタンパクについて解析し、主にHIF1bが作用することを明らかにして国際学術誌 Molecular Human Reproduction に発表しました。
Sasagawa T., Nagamatsu T., Yanagisawa M., Fujii T., and Shibuya M.
Hypoxia-inducible factor-1β is essential for upregulation of the hypoxia‐induced FLT1 gene in placental trophoblasts.  Mol. Hum. Repro. Vol. 27, Issue 12, Dec. 2021  gaab065, https://doi.org/10.1093/molehr/gaab065

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